いよいよ今回は、今年から挑戦を始めた、米作りの最終回、ハツシモという品種の稲刈りになりました。はたはったん、ヒノヒカリ、ハツシモと3品種を育ててきましたが、品種によって微妙に熟す期間が違い、今回はもっとも遅く熟したハツシモの稲刈りをしました。

前回同様に、午後の商品作成が必須のため、午前中のみでやり切る必要がありました。ただ状況的に、前々回、前回のスピードでは終わらないことが明らか。毎週の継続参加者たちを中心に、どこまで一体化した動きが出来るのか(結果として終わらせられるのか)が注目ポイントでした。

継続参加者に稲刈りを任せて、類学舎生・仕事塾生・大人が稲束を藁で括る役割に専念。

これまでと最も違いを感じたのが、今回は、15分ごとの小休止と小まめな声掛けをせずとも、参加者自らがどんどん作業を進めていった様子。所員や仕事塾生の声掛けに頼らず、既に一体化している感じ。彼らには、「一体化しよう」という意識すら無いのでは?とも想うほど。

言葉や意識で殊更に一体化を強調しなければならないのは、そもそも皆がバラバラである事が前提だから。今夏の参加者たちが、やるべき事と役割を共有しただけで、即一体になっていたことに自然百姓塾を継続することの大きな可能性を感じました。

始まっておよそ45分で約半分まで進み、稲を束ねる方も常に束ね続けて持て余す事がありません。時間内に何とか終了するペースに乗ってきました。かつ、各自が作業だけに没頭しているのではなく、男子同士が互いに声を出しあい、何とも言えない高揚感。また、稲の成育が悪い株は、根の張り方が弱いということや、田んぼの中のハリガネムシにも目が向くのですが、その瞬間はみんなの注目が集まっても、すぐにみんなで作業に向き合い直すことが自然とできている様子でした。

後半は、暑さからバテて来ていましたが、「やり切ろう」という空気感が最後まで続き、残っていた稲を全て刈りきることが出来ました!その瞬間、終わった~!との声がこれも自然と出ていたのが印象的でした。

午後は、24日開催といよいよ直前に迫りつつある棚田ラバーズフェスでの販売に向けた商品作成の最終回となりました。限られた時間の中、「作れるものは何でも作って仕上げる」ことを軸にして様々な商品を仕上げていきました。

一例としては、漬けていたハーブエッセンスの完成(ラベリング)など。

ある小3の継続参加者の男の子は、普段文字を書くことに強い苦手意識を持っています。その彼が、お客さん向けの商品(ハーブエッセンス)の容器に貼るラベル書きを、特に促されることもなく、仕事塾生や他のメンバーの真似をしながら取り組んでいたのが驚きでした。

そして、今回は参加者全員が商品を販売するフェスにも参加するメンバーということもありましたが、一つの作業を終えると、みんなが次々と自分の出来る課題を見つけて動いていけたので、前進感のある場になっていました。

時間が来ても、竹の加工を止めることなく、家に持ち帰ってまでやろうとするメンバーもいて、フェス本番に向けての意欲の高まりを感じることが出来ました。

いよいよ、棚田ラバーズフェス本番が間近です。

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